ABOUT


●本について●

『Unwritten Literature of Hawaii』

この本は、1909年にSmithsonian Instituion's Bureau of American Ethonologyから出版され、現在は、パブリック・ドメインとなっておりますが、手軽な出版物形式としてMutual Publishingから復刻版が発売されております。

エマーソンはフラこそ、ハワイを理解する鍵であると本書内で伝えています。

さらに、宣教師であった父の影響もみられ、フラの中に眠る宗教性も強調し、フラにはいかなる冒涜も許されない厳格な宗教儀式のひとつであることを繰り返し述べています。

本書には、100以上のメレ(祈りのチャント)が紹介されており、それらを総称して、『Unwritten Literature of Hawaii』=文字にされなかったハワイ文学として位置付けています。

エマーソンは、本書のなかで「メレの真意を忠実に再現しようとしても理解をすることはむずかしい」と述べています。ハワイ語のメレには、多くのダブル・ミーニング(多重の意味)が隠されており、それらを完全に訳しまた、作り手のメレに込められた意図を歌詞だけから汲み取るのは難しい上に、それらを活字だけで説明をしようとするには限界があるからです。

それでも、現在フラを習う人々にとって、この書籍は、フラをより深く理解するための指南書であると同時に、ハワイの歴史、ハワイがハワイ国だった時に生き抜いてきた人々の叡智に触れることができる一冊です。

本書に記されたフラの種類は、30種類ありその多くがすでに忘れ去られており、継承できる人もいないのが現状です。

エマーソンは、フラの伝統、歴史について口語で継承されてきた内容を当時のクムフラや長老たちから聞き、それらを詳しく体系的に本書にまとめました。

フラを習うということは、ハワイの文化、歴史を学ぶということに他ならないことを、本書でたっぷりと実感できます。


●作者について● 

Nathaniel B. Emerson

ナサニエル・エマーソン(1832-1915年)は、宣教師である父の息子としてオアフ島ワイアルアで生まれます。医師でありハワイアン文学作家。 オアフカレッジ(現プナホウ高校)卒業後、米国マサチューセッツ州のウィリアムズ・カレッジに入学。 この間、南北戦争で北軍兵士として徴兵され3度の負傷を負います。 1865年大学卒業後、ハーバード大学そしてコロンビア大学で外科医学を専攻。 1869年に卒業後はニューヨークのベレヴュー病院に勤務。 外科医の権威であるウィラード・パーカー医師の元で、医師としての経験を積みます。1878年までの9年間、様々な医師の元でアシスタントとして多くの症例を手掛けてきた優秀な医師でした。

1878年、エマーソンはハワイ州政府からの要請で、生まれ故郷であるハワイに戻り、当時ハワイ諸島に蔓延していたハンセン氏病患者の治療をするため、患者が隔離されているモロカイ島カラウパパで治療に専念します。 1885年、当時のハワイ州に存在していた初の女性医師の一人、サラ・エリザ・ピアスと結婚します。 1887年には息子、アーサー・ウェブスター・エマーソンが誕生。(アーサーは1968年に亡くなるまで画家として当時ハワイの美しい風景がを中心に活躍していました)。

モロカイ島カラウパパでの任期を終えオアフ島に戻ったエマーソンは、ワクチン接種診療所を始めいくつかの診療所を開業。 ハワイ衛生局の理事も務めるほか、刑務所の担当医師業務は亡くなる直前まで従事していました。

医師としての活動と平行し、エマーソンは Hawaiian Historical Society (ハワイ歴史協会)や、Polynesian Society(ポリネシアン協会)、American Social Science Association(アメリカ人類学協会)、 American Neurologists Association(アメリカ神経医学協会)などに在籍するほか、オアフ大学で17年間に渡り理事として従事しました。

ハワイで生まれ育ったエマーソンにとって、ハワイ文化、ハワイ言語、ハワイの伝承・神話や歴史に魅了されるのは当然の結果で、優れた民俗学者、史学研究家としてハワイでその名が有名になります。

エマーソンは、ハワイアン民俗学における研究論文や記事を多数執筆するほか講演会も積極的に行いました。ハワイ語にも精通していたエマーソンは、研究の過程でネイティブハワイアンから多くの話を聞き、長老クムフラからその叡智を伝授されます。生前出版された書籍は、全部で4タイトルあります。『Hawaiian Antiquities』(David Maloがハワイ語で書いた書籍の翻訳)、『The Long Voyages of the Ancient Hawaiians』(Hawaiian Gazette出版)、『Pele and Hiiaka』(ペレとヒイアカの伝説)、そして、『Unwritten Literature of Hawaii: The Sacred Songs of Hula』です。

本を執筆するにあたり、収集された膨大な資料や研究記録は、現在ホノルル市内にある Hawaiian Historical Society(ハワイ歴史協会)に保存されています。

1915年7月16日、エマーソンは息子アーサーと航海中に海上で息を引き取りました。7月1日、76歳の誕生日を迎えたばかりでした。

●記事のリンクや引用について 

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●日本語版について●  『Unwritten Literature of Hawaii』 Nathaniel B. Emerson

1923年以前に出版された書籍文献に関しては、米国著作権法によりパブリック・ドメインとして扱われています。本書は、2007年以降、パブリック・ドメイン化されています。

膨大な量に及ぶフラの歴史を理解することは、日本に100万人いる、と言われているフラを学ぶ人々にとって有意義な情報になるだろうと考え、ここに日本語訳を掲載していくことにいたしました。

現在は、紙媒体としての出版予定はありません。当サイト上でのみ内容を定期的に少しづつ更新していきます。

出版関係者で本書の日本語翻訳版出版に興味ある場合にはおといあわせください。現実的には、原著がパブリック・ドメインである以上、それを日本語訳したとしても、当団体でその日本語訳版について著作権を行使することはできません。

ですから、ここに公開された日本語版を許可なくまとめて出版されたとしても、当団体には何らそれらの行動に対して法的措置などをとることはできません。

しかしながら、ハワイ国の文化を愛し、ハワイ国の歴史を深く理解したいと思われ、偶然・必然にこのサイトに巡り合ったのはハワイのスピリットたちからの導きかもしれません。万が一、本書の日本語版が出版物として世の中に創出されることになるとすれば、ハワイのエネルギーに背くことなく、健全なる形で実現をしてほしいと願っております。

そして、何らかの形で私たち日本人として、ハワイに対して恩返しができるような方法で、広まっていくことを願っております。

このサイトがハワイに根付くアロハスピリッツと共に多くの人に楽しんでもらえる場所となり、気づきを与えられる場所となれば幸いです。


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